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子どもと悪 河合隼雄 岩波書店

子育ては親にとって一番大切な仕事。
その「子ども」と「悪」って何かな?
と、興味津々で読み始めたのです。
今回は、青年期よりさらに前の「子ども」です。

河合さんのご本は、どれを読んでも他者と「共に生きる」ことが、書かれています。

抜粋
きょうだいのなかの誰かが「反抗」の役をしっかりと担うと、他の子どもはそんなことをあまりする必要がなくなることがある。家庭はしばしば全体としての運命を背負っているようなところがある。

「善良なるものは創造しない。それは想像力を欠いている」(シオラン)

・・・私が「盗み」を賞賛していると思ってもらっては困る。それはあくまで悪いことで禁止しなくてはならない。だが、その悪のなかに深い意味があることは知って欲しい。このようなバラドックスに満ちているのが人生であり、それを身をもって知っている先達として子どもの悪に接することが必要ではなかろうか。そこには画一的な答はないのである。

常識というものは、この世に生きていく上で必要ではあるが、恐ろしいものである。

・・・このような療法をしていると、ルールがあるというのはいいことだと思う。ルールがあるために、人間と人間がぶつかる契機が生まれてくる。自由遊びと言っても、まったくの「自由」になると、下手をするとぬるま湯につかっているようで、何事も怒らないかも知れない。ただここで注意すべきは、ルールがあると、それを守らせればよいのだ、それによって善悪がはっきりと判断できる、などという簡単なことではなく、ルールをめぐって人間と人間がぶつかり合うチャンスが訪れてくる、ということである。ルールを盾にして人間が隠れるのではなく、ルールを手がかりとして、人間がそこにあらわにされるのが意義深い。

また「元気で明るいよい子」好きの大人は、子どもが怒ったり悲しんだりするのを忌避する傾向が強い。「泣いてはいけません」「そんなに怒るものではありません」と注意して、子どもはいつも明るくしていなければならない。このような人は一年中「よい天気」が続いて一度も雨が降らなかったら、どんなことになるのか考えてみたことがあるのだろうか。子どもの成長のためには、泣くことも怒ることも大切だ。人間のもついろいろな感情を体験してこそ、豊かな人間になっていけるのだ。

常に希望を見出し楽しく生きること、子どもに厳しくしつけようとすること、これらは非常に大切なことだ。しかし、いくら楽しくしようとしても嫌なことや暗いことは存在する。厳しいしつけも、子どもにするだけではなく、親も守ろうとすると実に大変だ。それらの矛盾を、矛盾しながらも泣いたり笑ったりして、「共に生きる」のが家族ではなかろうか。



モリヤ * か行 * 17:40 * comments(0) * trackbacks(0)

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