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「火宅の人(上・下)」壇一雄、「壇」沢木耕太郎 ともに新潮文庫

 何の本だったか忘れてしまったけれど、読み終えたあとに、後ろのページにある他の作品の紹介欄に、沢木耕太郎の「壇」があったのね。
あ、読みたいな、と思った。
でも、壇一雄を読んだことがなかったので、
じゃあ、その前に壇一雄を読もうと思ったの。
壇一雄は、とっても有名な作家だから、読んだことがなくても代表作のタイトルは知っているでしょう。
「リツ子・その愛」や「リツ子・その死」もあるけれど、やっぱ「火宅の人」かなと思い、手にとってみました。

私小説と言われるけれど、私小説というのは小説だから、事実をそのまま書いているわけではないのよね。それはやはり小説なの。
それでも、自分の体験が強くベースにあって、モデルと思える人間がいる。
作家の家族って、たいへんだと思いました。

」「火宅の人は、主人公の破天荒な毎日が描かれていますが、文章は細部にいたるまで美しくて、作家はこうでなくっちゃね!と思う私です。
たくさん出て来る食べ物や、お料理の場面は、よだれが出てしまいました。

「壇」は「火宅の人」の正妻のモデルである檀一雄の妻が語ったところを、沢木耕太郎が書いたものですが、胸がつまる思いがありました。
夫である檀一雄の「火宅の人」を読んで

それは違います。そんなことを思っていたのですか、と何度も胸の中で声を上げたことだろう。

と。

また、

読み終わって、私は茫然とした。

と。

それでも、檀一雄の妻は、生まれ変わってもまた壇一雄の妻になることを望んでいるのでした。


最後はこう締めくくられています。

あなたにとって私とは何だったのか。私にとってあなたはすべてであったけれど。
だが、それも、答えは必要としない。


モリヤ * た行 * 10:55 * comments(0) * trackbacks(0)

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