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中原の虹(1)〜(4) 浅田次郎 講談社

 この本は書店にならんだ時からずっと読みたかったんです。
でも4巻もあり、単行本・・・・高いぞ・・・と我慢していました。
古本で買いました。

浅田次郎は、「蒼穹の昴」「珍妃の井戸」を読み、なんて面白いんだ!と感動していました。「プリズンホテル」なんかも面白かったけれど、中国歴史物が私の好み。
「中原の虹」は清の時代のお話です。
時代は2つ。
1つは清を興そうと女真族(満州族)の太祖ヌルハチが中国東北部をおさえ、3代目の順治帝で長城を越え、漢民族の明を倒し清王朝をつくる時代。
もう1つは清王朝末期、11代光緒帝のあたり。東北部では張作霖が猛威を奮っている時代。

激動の時代の物語は、わくわくします。
中国語がたくさん出てくるもの面白かった。
それから女真族の神話も面白かった。神話で天地を作る話は、どこの国も似通っているのかな、と思いました。

もちろんこれは小説で、たくさんの参考文献を読み、大きな史実を軸にして、創作したものでしょうが、張作霖や西太后がとっても魅力的に描かれていました。
西太后って、悪名たかき后、というのが私の持っている知識でしたが、
ここではまったく違うのですね。

人間にはそれぞれ器があって、その大小も様々。
この物語に出て来るたくさんの人々の器の大きさの違いを感じました。
人が、器の大きさ以上のものを望み、それを実現させようとすると、まわりを苦しめるのでした。

なんだか、昔見た映画「西太后」や「ラストエンペラー」をもう一度観たくなりました。
それと「蒼穹の昴」と「珍妃の井戸」ももう一度読みたくなりました。
なんか忘れているのよね〜〜、この2冊を読んだのは、娘も生まれる前の十数年前。
すごく面白かった、徹夜本だった、という記憶があるだけ。

メモ
「やい、腐れ卵の糞野郎ども。進士様だか挙人様だか知らねえが、おめえらの口から没法子(メイファーヅ)なんて文句は聞きたくもねえ。そいつは種籾までおめえらに分捕られる百姓の台詞だ。(後略)」

「ちがうんだ、慰庭(袁世凱のこと)。奴や出世などもくろんではいない。もともとがそういう主義の人間ではないのだ。(張作霖のこと)。君の尺度で人を測ってはいけないよ」(徐世昌の言葉)

嫉妬。神は持たず、人間誰しもの抱く感情。古今東西を問わず、施政者たるものがみな神の国をめざしながら、けっしてそれを実現することができないのは、ひとえにその人間的感情を捨てられぬせいであろう。捨てられぬばかりか多くの場合、嫉妬はあらゆる行為の動力となる。

女真族に伝わる神話
そもそもこの世界には天地の隔たりがなかった。その混沌の中に盤古という巨人が生まれた。盤古は生まれるやいなや、身丈が日に一丈も伸び、たちまち天を押し上げ地を踏み下げて、天地の隔たりを作り始めた。一万八千年ののちに宇宙は今の形に定まり、盤古は長き務めをおえて死んだ。その亡骸は万物に化生して余すところがなかった。



モリヤ * あ行 * 09:01 * comments(0) * trackbacks(0)

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