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ゼロの焦点 松本清張 新潮文庫

 ゼロの焦点がやっと我が家に着きました。
注文してから2週間、最長記録でしたなあ。

この作品は今、映画が公開中ですね。
私は映画を観ていませんが、
がんがんテレビでも宣伝しているので、
重要な役の女優さんたちのお顔がすっかりしみ込んでいて、
本を読んでいても、その人たちを想像してしまい
うまく自分のイメージが築けないままに読みました。
私は映画より小説を先に読むほうがいいなあ。
読んでから観るのは、楽しいけれど。

事件のもとになった背景が判ってくると、時代を感じました。
読み進めていくうちに、
ええーーっという事実が分かったり。

相手のことをほとんど何も知らず、
名前と年齢と勤務先しか知らないほど知らず、
お見合いで結婚し
それでもこれから未知の部分が互いに少しずつ溶け出して
夫婦になっていくのだろうと思う妻でしたが
夫が新婚旅行から戻り、勤務先の主張所の残務整理に行ったまま帰らなかったら、
それも転勤で、北陸から東京に勤務先が移り
これから一緒に暮らすのだというときに帰らなかったら、
そしてまだなにも夫のことを知らないという状況だったら

どんなに不安だろう。

夫の過去を辿っていくほどに明らかになっていくその経歴は
妻にとっては残酷なものであったのですが、
そこに絡む人々もまた
忘れ去りたい過去に苦しんでいたのでした。
誰もが今日を生き、明日を迎えるために必死だったのでした。

雲に覆われた低い空や、
断崖からのぞきこんだときの日本海の荒れた波。
夫を探して歩く北陸の冬の風景が
登場人物たちの心象風景とも重なって
作品全体を覆っていました。



モリヤ * ま行 * 08:21 * comments(0) * trackbacks(0)

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